奇跡みたいな奇跡

「夏休みになったら
2人でどこかいきたいとこある?」

てっちゃんは私を見て顔を横に
傾けた

行きたいとこ・・・

遊園地でもない
海でも山でもない

私が一番行きたい場所
それは・・・

「博物館のお花畑」

昔、たっちゃんと初めてのデートが
博物館だった

そこのお花畑でたっちゃんに
いろんな花言葉を教えてもらった

すごく楽しかった思い出だった
今でも忘れられないんだ・・・

「博物館?夏なのに?」

てっちゃんは不思議そうに
私を見ていた

「うん」

私は勢いよく頷いた

「分かった。じゃあそこ行こうな」

てっちゃんはまた私の頭を撫でてくれた