「たっちゃんに似てる・・・」

ついに言ってしまった言葉
私は慌てて口を閉ざす

「たっちゃんって・・・」

もう遅いか・・・
聞こえてしまっていたんだ

「いやっなんでもないよ」

私はにこっと笑顔で返したけど
そのままおわってはくれなかった

「元彼のたっちゃんだよ・・・な」

てっちゃんはすごく悲しそうだった
本当は喜んでるときなのに

もう、そのままながせなかった

「そう・・・てっちゃんは
たっちゃんにすごく何もかも似てるの」

私はてっちゃんの顔をまっすぐ見た
悲しんでるとこを見たくなかったけど
私がそらすようなことは出来なかった

「俺ってそんなにあいつと似てんのか?」

てっちゃんは苦しそうに笑っていた

でも私はコクンとうなずくしかなかった
少しの間沈黙が続いた

私はどうすることも出来なくて
なにを言えば分らなくて
その場に立ち尽くした

「じゃあさ・・・」

先に言ってきたのはてっちゃんだった
私はてっちゃんをまたまっすぐに見た

「俺をたっちゃんの代わりにしてくれ」