「えーと・・・
今日、大事な友達を傷つけてしまった
んです」

紀子さんはコクっと顔を
うなずいてくれた

「かってに友達の好きな人
を友達の好きな人に言ってしまって」

私は涙がでそうで顔を
下に向けた

「私を信じてくれたのに・・・」

とうとうこらえれなくなって
でてしまった涙

それを紀子さんは背中を優しく
さすってくれた

「乃ノ香ちゃんは1人でがんばり
すぎなんだよ、きっと」

「がんばりすぎ・・・?」

「そう、1人で困って
1人でなやんでばかりなんだよ」

「それは・・・
困らせたらいけないから・・・」

「ほらっそこなんだよ
相談するのは人を困らせるものじゃない」