あなた色に染まりたい

「座ろうか」



ここに来たときは必ず二人肩を並べて座っている大きな丸太を指差しながらそう言った蓮に、あたしはコクンと頷く。


こうやっていつも同じ場所に腰かけるけれど、辺りを見回してみても、蓮と初めてここへ来たときと何も変わらない。


視界一杯に広がる大きな海も、


ゆっくりと打ち寄せてくる波の音も、


あたしたち二人だけ、という空間も。


けれど今回はひとつだけ違うところがあった。



「綺麗……」



空を見上げると、思わず感嘆の溜め息が漏れてしまうほどの綺麗な星空が広がっていた。



「アパートから見る星と全然違うね」


「ん」



辺りを照らしてくれるのは月の光くらいしかないからか、星がいつもより瞬いて見える。