あなた色に染まりたい

蓮はあたしの肩に腕を回して、引き寄せながら唇を合わせた。




「ちょっ、……んッ…」




だんだん深くなるキスに、なにも考えられなくなってくる。


でも……




「蓮っ!」




服の中に滑り込んできた蓮の手には、さすがに焦る。




「ここでするのっ!?」


「誰も来ないって」




そういう問題?




「で、でもちょっと待って!こんなところでシたら、寒いよっ!」




いくら車の中だからって、外は雪が降ってる。


寒いに決まってる。




「すぐに温かくなるから」


「なっ!」




蓮はまたあたしに深くて熱いキスを落とす。


次第に身体の芯が熱くなってくる。


窓の外は、シンシンと降り続いている雪のせいで、暗いはずなのに明るく見える。


そんな明るい中で、こんなことをしているなんて、凄く恥ずかしい。




だけどこの真っ白な景色の中で……


いつの間にか、シートは倒されていて……


いつの間にか、蓮があたしの上にまたがっていて……


いつの間にか、お互いの服も乱れていて……


いつの間にか……


あたしも蓮の首に腕を回して、もっともっとと蓮を求めていた――…