あなた色に染まりたい

「今でもさ、あーやって、晴希さんと帰ったりすることあんの?」


「えっ、晴希?」




予想もしていなかった名前が出てきて、必要以上にビックリしてしまった。




「俺の予想だけど、……晴希さんって、たぶんまだ紗羽のこと好きだろ?」


「えっ」




晴希が、あたしのことを?




「そうかなぁ、……あっでも、普段は晴希と一緒になることはないよ。今日も記憶にないくらい久々に会ったから」


「そうなんだ?」


「うん。それに、あたしには蓮だけだから、そんな心配はいらないよ」


「……」




あれ?


また無言?


蓮を見上げると、顔を見る前にぎゅっと抱き締められた。




「蓮?」


「……そういうのヤバい」




そういうの?


って、どういうの?