あなた色に染まりたい

「蓮に紗羽のことをお願いされるとか、なんか変な感じだけど……でもまぁ、俺もあいつのことは許せねぇし、できる限りのことはするよ。」


「ありがとうございます。」




蓮が晴希にお礼を言ってる横で、あたしも口を挟む。




「晴希、ごめんね。」




晴希は全然関係ないのに。




「紗羽は何も悪くねぇじゃん。俺らに守られときゃいいんだよ。な、蓮?」


「はい。」


「とりあえず、蓮はしばらく紗羽のアパートに泊まり込めよ。」




そう言った晴希に美香が“ふふふ”と笑いながら口を開く。




「それはもう大丈夫よね。すでに半同棲状態だもんね。」


「わっ、マジ?」




美香ってば……


相変わらず、何でもしゃべっちゃうんだから。






せっかく“お祝いする”って言ってくれたのに、こんなことになっちゃって……


でも鳴海くんの正体がちゃんとわかって良かった。


知らないままでいたら……と思うと、怖くて仕方なかった。





いつもは酔ってそのまま床で雑魚寝って感じだけれど、今日は酔えなくて……


だから、普通に布団を敷いて蓮に抱き締められながら眠った。