「結女(ゆめ)~!!」
「綾羽!!」

親友の高坂結女。
小学生から仲良しで、いつも一緒。
暴力のことや、再婚で悩んでいても、いつも相談にのってくれて、頼りになる存在。

「結女と西高通えるなんて夢のようだよ~」
「あたしも。綾羽が西高来れるなんてゆめみた~い」
「ひどっっ!!」

冗談言いながら入学式へ向かう。
結女は彼氏がいて、ラブラブだから幸せオーラが満々・・・。
あたしも、幸せになれるのかな・・・?



「「疲れた~~!!」」

入学式は疲れる・・・。
運命的に同じクラスになれた結女。
そのほかに、彩音(あやね)愛華(まなか)とも仲良くなった。

「結女、あたし不動産屋さん行くんだけど一緒に来てくれないかな??」
「いいよぉ~。いい部屋あるかな~??」

そう。
孤独を選んだあたしは、いつの間にか結女以外の人間と関わらないようになった。
彩音や愛華も、会話は弾むし楽しくないわけじゃない。
でも、なんか心からって感じがない。
よくわかんないけど、薄い膜があるって感じ??
とにかく、あたしは孤独になっている。


「じゃあ、この物件はどうでしょう?」
「ん~~~。広い・・・」
「こちらは?」
「家賃高い!!」
「では・・・」

一時間こうしてケチつけている。
いいところが、なっしんぐぅ・・・。

「では、ここは・・・」
「ん~??」

2DK。
築4年。
家賃 ¥35000

「これいい!!」
「綾羽?」
「結女!これめっちゃよくない?」
「うん・・・。まぁ」
「決めた!これにします!」
「ありがとうございます。では、手続きを・・・」

いいとこあんじゃん♪
明日から住めるらしいし♡