遠回り

回り道



長い、長い
道のりだった。










始まりはいつも 冬










あたしの思いが届いた日から

あたしは

もうひとりなんかじゃなかった。










春には
はらり 舞う桜色を

夏には
空と海の青色を

秋には
紅葉 赤と茶と黄色を

冬には
白銀世界、白色を



季節が巡る度

それはさらに思い出と共に深く

色付けされていくー。





ふと歩いてきた道を振り返ると

不器用らしいあたしたちのバラバラだった

ふたつの足跡が交差した


あの日





それから時を越え

足跡が重なった



あの日










それは

確かに

あたしたちの歩いてきた





軌跡。










また、春が来るー

今年はいつ桜が咲くのだろうかー



日々、暖かくなる冬の終わり



また色を重ねて

きっと
あたしたちのこれからは
彩り鮮やかになっていくのだろう。










あたしの人生は

そう、
いつだって










『桜、雪、あなた』

なんだ。










ヨウスケくん、
あたし



あなたに出会えて

本当に





よかった。