あたしは
それからひたすら
仕事に
打ち込んだ。
忘れたくて、忘れたくて。
何かをしていないと気落ちしてしまいそうで
「ミオさんってバリバリのキャリアウーマンみたいで素敵ですね」
後輩ちゃんから感心される程
とにかく
仕事に打ち込んだ。
…あの日から
あたしは泣いていない。
ヨウスケくんとも会っていない。
「禁煙したんだ」
周りに嘘をついて
喫煙所にも行かなくなった。
むやみに
ヨウスケくんのお店の前を通る事も止めたし
仕事が終わったらすぐに家へと帰った。
避けて、逃げて
ただ
家に帰るだけの日々
…そして気が付けば
秋が終わって
雪が降る季節へと変わっていた。
その中を駆け抜ける様にヨウスケくんの
誕生日も過ぎていった
確か、その日は珍しく
ともだちとクラブで朝まではしゃぎまくったんだっけ