だから、もし王子のほうから話しかけてくれなかったら、あたしは一生、王子とはクチをきけなかったかもしれないと思う。
だから向こうから“折れて”くれて本当によかった♪
だけど……、
だけど素直になれなくて、あたしは“好き”という想いを裏返しにして表現した。
つまり、イジワルをして、王子を許してあげないことにしたってこと♪
許してあげないという気持ちの表現方法として、あえて王子を無視することにした。
「………」
「でもな、“見た”んじゃなくて、あくまで“見えた”だけなんだから、そこのところの誤解だけはしないようにしてくれよな」
「………」
「それに、そもそも悪りぃのは俺じゃなくて、あのクソガキだろ?」
「………」
「アイツがお前のスカートをめくったりするから、お前のパンツが見えちまってっ…」


