菓恋(かれん) ~be+ひと目惚れing~


なんか二人とも嬉しそうに話してるけど、あたしには全然ワケが分からない。


「えっ…あたしのカレシって……」


まさか――――


「ホラ、翔子のカレシ、あそこで待ってんじゃん♪」

「さっきからずっとお待ちかねだよ♪ 早く行ってやんなよ♪」

千夏が指差したほうを見たとき、あたしは思わず声を上げそうになった!



「…!」



もう逢えないかもしれないと思ってた王子がそこにいたんだっ!!


「あたしが校門を出ようとしたら、超イケメンくんが“1年の加藤翔子さんはもう帰りましたか?”なんていきなし尋ねてくるから、あたしビックリしちゃったよぉ♪」

「でも、あたしはそのときピーンときたね、この人が翔子のカレシなんだな、って♪」

「さっ、あたしらにかまわず今すぐカレシの胸に飛び込んでやんなよ♪」