ブロってますか?

帰りたくなくても、会社の命令は絶対である。


経理の田中と所長の所に行き、1日帰社が早くなった事を伝える。
2人共残念がるが、

「また直ぐに来ますよ。」
と、努めて明るく振る舞う健一。


そして、翌日の終業後、田中の呼び掛けで簡単な食事会を開く事になった。
メインは健一。出席者は所長、近藤始め営業の若手2名、経理から田中、西川、佐藤である。


19時に一膳屋で食事会が開かれ、二次会には、健一、近藤、所長、佐藤、西川が集う。カラオケで盛り上がり楽しいひと時はあっと言う間に過ぎていく。


「お開きにしようじゃないか?明日もあるし。」


所長の一言で解散する各自。


帰り道が同じ方向の西川を送る健一。


駅までの道を歩く2人。西川はかなり酔い足元もおぼつかない。健一は駅からタクシーに乗せる事にして、ひとまず途中の公園のベンチに座らせる。


「こぅして、座っているろ~カップルみたいでしゅね。」


呂律の回らない口調で理恵が言う。


「おい、おい飲み過ぎたな。大丈夫かい?」


「らいじょ~ぶ。」

言いながら健一の腕に腕を絡め頭を健一にもたれかける理恵。