ブロってますか?

晩御飯の食卓
何故か饒舌な2人。お互い隠し事が下手故に、悟られまいと次々話題を変え話し続ける。

「あなた、私今日疲れたから先にお風呂入って休ませてもらいます。」

先に美沙子が寝てくれるのは大歓迎の健一。

「うん、そうして。今夜は見たいテレビあるし、後お風呂はいるよ。」

食卓の片付けを終え、浴室に向かう美沙子を目で追いながら携帯をポケットから取り出す健一。

早速ブログを開く。
『おっ、コメント来てる!アリサちゃんだ!「励ましのコメントありがとうございます。どたけんさんって名前面白いですが優しい人なんですね。」って照れるじゃないの、しかし良い子だな。お友達とかになってくれるかな?プロフィールには25歳って嘘書いちゃったし…駄目もとでコメントしちゃえ!』

アリサにコメントしていると、浴室から出て来る物音。

「あなた、お先でした。じゃ先に寝ますね。おやすみ。」

とっさに隠した携帯横目で見ながら、

「おやすみ。じゃ僕も入るか。」

席を立つ健一を目で追いながら、寝室に入る美沙子。