異世界転入生

「ややこしいから、単純に計算するよ
僕がいた世界は1日が24時間…こっちは1日が70時間
単純に考えると、僕のいた世界の3日分ってことだね
24時間×3日=72時間…この際2時間は誤差として考える…というか考えさせて、悲しくなるから…
1年が365日だけど、こっちが1日終わるのに3日使ってるから365日÷3日=121日…と余りが出る…ので、割増して122日と考えたい」
「1ヶ月と少しで1年終わっちゃうんだね!!」
「う…ははは…
(更に正確に計算すると、3日を1日と計算して2時間の誤差がある。
つまり2時間の誤差が約122日…ココでは121日で考えよう…121日分誤差があるわけだから、2時間×121日で計算すると242時間のマイナス…日付に換算すると242時間÷70時間=3日と余りが出る…余りを省いて3日と考える…つまり、3日誤差として扱ったことになる…
122日-3日で119日…ヤバい、余計に1ヶ月ギリギリだ…
ん?…1年が約1ヶ月となると…僕は14歳なわけだけど…ココでは16ヶ月半くらいしか経ってない…ヤバい…コッチのが問題だ!!…僕何歳だ!!!?)」

思考回路の結論に、苦笑いすら凍る
ユウが止まったことに、ライナはただ首を傾げる

「ホント、何もかも短いんだね!
ねぇねぇ、1日24時間って何して過ごすの??」

ライナの興味本位の質問で、ユウは昨日までの生活を思い出す

「まぁ、寝て起きて…学校行って帰ってきて、ご飯食べたりして…で寝る」
「そんな短い時間でよくそんだけ出来るねぇ~
授業時間が短かったのかな?」
「…50分授業だけど…」
「うそ…同じくらいじゃん!忙しい世界だねー」
「ははは…そだね、忙しかったかな…ココに比べると…」

ユウは遠くを見て、年齢の話にならないようにと願った
その願いが通じたかは分からないが、ライナは年齢については聞いてこなかった
話に一区切りがついたところで、クラスメイトがちらほら教室に入ってきた
時計を見ると、そろそろ授業が始まる時間だった