「ちょっ!なんでここまでついてくるんですか」
「いいだろ、別に」
いいわけないでしょ!
今から部活なんだからね。あんたも早くグラウンドに行きなよ。
そう言おうとしたら、
「あれ?高見、どうした?」
2年の浅川部長が彼に気付き、声をかけた。
「ん?今日から暫く入部しようって思って」
「はっ?」
彼のその言葉に過剰に反応してしまったのは私。
なんで、天文部?
あんたは、陸上部でしょ。
「ちょっと」
高見翔に思わず駆け寄ってしまっていた。
「何?」
同じ2年の人たちが集まっている席に座ろうとしている彼が、面倒臭そうに返事をした。
「先輩、ちょっといいですか」
そんな彼の態度にムカついて、ぐっと、彼の腕を掴んで無理やり彼を連れて教室の外へ出た。


