「なっ!なんでいるんですか」 「いや、僕もコンビニで買い物して帰ろうと思っただけ」 そう言う彼の手には、ペットボトルが握られていて、その言葉が嘘ではないと分かった。 だったら、この人が買い物を済ませて先に出て行ってくれるのを待とうと、雑誌コーナーへと足を進め、あまり読みたくもない料理本を手に取った時、隣の雑誌から目が離せなくなった。