「あ〜あ、また今日も跳ばないね」 見学している女子生徒の中から溜め息と共にそんな声が聞こえてきた。 “今日も、跳ばない” その声が妙に引っ掛かった。 なんで跳ばないの? タイミングが合わなかっただけ? 誰かに見られるのが嫌だから? それとも、 他に何かあるの? トボトボとスタート地点に戻っていく彼の背中を見ながら、そんなことを考えてしまう。 スタート地点に戻った彼が、ふとこっちを見た気がした。 キャー、と少し黄色い歓声を挙げる女子に気付いたのか、彼がこっちに向かって走ってきた。