「吸い込まれそうな大空に向かって跳ぶのって、やっぱ気持ちいい?」 「あぁ」 「いつか…… いつか、私に、空に向かって気持ちよく跳んでる姿、見せてください」 「あぁ。 見せてやるよ」 そう言って、彼は、私から視線を外して暗くなった空を見上げた。