「あぁ。けど、それは俺の言うことじゃない。アイツから聞くことだ」 違うか? 部長の言う通り。 本当の理由は、部長の口から聞くんじゃない。 彼の、高見翔の口から聞かなきゃいけないんだ。 逃げちゃいけないんだ。 「そうですね」 そう言った時、 「何してんだ、こんなとこで」 背後で声が聞こえて、振り返ると、ジョギング中の高見翔がそこに立っていた。