「はい。メロンパンと、あんパンね」


そう言って、カウンターにメロンパンとあんパンを置いてくれたおばちゃんに、ほぼ同時にお金をカウンター越しに払った私たち。



メロンパンを取ろうとした時、すぅ〜と、隣から手が伸びてきて





台の上には、あるはずのメロンパンがなくて、あんパンが残っている。



「えっ……?」

何、これ?
嫌がらせ??



「ちょっ、ちょっと!」


置きっぱなしになっているあんパンを手に持って、彼を追いかけて食堂を出た。