私だって、寝ようなんて思ってないんだよ。


起きてなきゃいけない。
起きてなきゃ、起きてなきゃ……と、必死に起きてようと努力はするの。



でも、ハッと気付いたら、ノートには、自分で書いたとは思えないような、ヘビが這ったような字が書かれていて、そのノートの文字に唖然としてしまう。

当然、読むことなんで出来なくて、結局、書き直しするはめになる。



「愛〜、古典のノート見せて〜」

綺麗に消された黒板を恨めしげに見つめた後、愛に手を合わせて頼んだら、


「もう、仕方ないんだから」

と言いながら自分の席に戻りノートを持ってきてくれた。


「ありがとう」

「早くしなきゃお昼休み終わっちゃうよ」

「うん」


愛の綺麗な文字を必死で写した。