ちょっとスッキリした気分で帰ろうとしていたら人のあまり来ない踊り場に引きずり込まれた
「誰……って媛ちゃん?」
引きずり込んだのは紛れも無い媛ちゃん
媛ちゃんは酷く不機嫌そうな表情で私を睨む
「ちょっとありえないんだけど」
「はぁ……?」
「朝よ。何馬鹿なこと言ってんの?私のこと疑い出した奴らが出始めたんだけど!!!」
それは私にとっては好都合だ
「事実じゃん媛ちゃんが嘘言ってるのは」
「うるっさい!!!」
媛ちゃんはヒステリックに叫ぶ
ありえないって言いたいのはこっちだよ
人を嵌めといてまだ自分を守ろうとしている
まだ私を苦しめようとする
冗談じゃないよ
ちょっとはこっちの気持ちも考えてよ



