「おっはよーぅ!!!!」


私は元気に手を挙げ教室に飛び込んだ


「おはよう!!」

「テンション高いなぁ…」

私は赤神 恋。恋と書いてレンと読む。意外と読んでもらえない…。

今日から新学期、高校最後の年である。

桜が咲き乱れている。3年間クラス変えもなく、1年のときから皆一緒。

転校ばっかり繰り返していた私も高校はずっとここにいた。

「今日さー転校生くるらしいよ」

「へ?こんな時期に?」

「うん。家の事情とかなんとか」

私と同じ感じ…仲良くなれたらいいな…。



「あっ優おはよう」

「おはよう」

私の想い人、宮城 優。なかなか声をかけられない私と違って友達の風本 菜津花は気軽に話し掛ける。優も笑顔で応える。


「恋」


朝はテンション低めの中塚 翠がじーっと見てくる。


「なっちゃんにとられちゃうよ」

「う…ん…」


大学もきっと違う。チャンスはこの一年…




「私なんかじゃ無理だろうなー」


「諦めるの早い。私はどっちも応援しないけど



この翠ちゃんのさばさばした性格好きだ