美月
「?……あれ……あの人小原財閥の……」
庭に水をあげていると俺は人影に目をやる。
「ああ……うまくやってるよ。あ?遊んでないっての……この話さえ成功させたらいいんだろ?」
「……」
電話か……なんの話や……
俺は木の影から電話をしている小原を見つめた。
「この話、まとめたら本当にお金は倍入るんだろうな?」
「!?」
金?
「……ああ分かってる……」
「……」
金目当てか……
亜澄
あたしは休日を家の中で過ごしていた。
今日は業務もなくて暖炉のあるソファーで足を伸ばしている。
剣さんが隣でお茶を入れてくれる。
「今日は暖かいな……冬の陽気て好きやなぁ」
「……」
剣さんは窓の外を見つめていた。
「そういえば庭に出たことないかも……」
「出られますか?」
「え……ああうん剣さんがついて来てくれるなら」
「……喜んで」
庭はすごく広くて奥さんには温室らしき建物もある。
薔薇がある庭で美月さんを見つけかけよる。
「あ、亜澄ー!!!」
「(呼び捨てかい!!)なにしてるんですか?」

