常連客も帰り、すっかり店は落ち着いた。
「お疲れ様。雨止まないし、今日は11時で上がるか」

バイトのメグちゃんに声をかけた


「ハーイ。お皿だけ洗っちゃいますね。」

メグちゃんはまだ19歳だが本当によく働く。しかもかなりカワイイ。

「大将ー。ちょっとー」


メグちゃんが気持ちいいぐらいの大きな声で俺を呼んだ。


「ん。どーした?」


メグちゃんは俺に携帯を渡した。
液晶には知らない番号が写り鳴っている。仕事がらこんな事はよくある。

「もしもし。」

電話に出た。


「あのー。大将?」

女性の声だ。予約かな?そんな事を思いながら話しを進めた。


「はい!どちら様でしょうか?」

この後、俺に衝撃が走る。


「あのー。大将わかる?・・・ リンコです。」

マジ! まさかの展開に言葉がつまる。

えっ?向こーから?俺の頭んなか、完全に真っ白になった。


「もしもーし、大将ー?・・・ ・・・おーい」