「なんだ、じゃあ俺ら本当に前から両想いだったんだ…」 急に、椎名君の声のトーンが低くなる。 そうかもね、小さい声で呟く。 「俺、もっと早くに告ればよかった…。罰ゲームなんかじゃなくて」 いや、でも…。 「私、あんな罰ゲームがあったから、こうしていられると思うんです」 だから自分を責めないで、そう言いながら彼の頭をなでる。 「餓鬼みたいに扱うなよ…」 そうやって拗ねる椎名君。 「だって、可愛い」 そうやって笑ってみせる。