「最初は鮫島なんてありえないと思ったよ。モサいし、彼氏いるし、何かと雑だし」 ちょっと、この男色々酷いこと言ってますがな。 「でも、知らないうちに好きになってた。なんでだろうね?俺もよくわかんない」 耳元で簡単に好き好き言うな。 両手で耳を塞ぎたかったけど、動かせなくてできなかった。 「俺なら、あんなこと言わないし、不安にさせない」 胸の奥のほうで、何かがとくんと鳴った。