アイスを食べ終わり、勉強が再開した。


「そこ、間違ってる」
「え、嘘。どこ」
「移項するときの符号」
「あ、いてっ」


また蹴られた。
ふふんと鮫島は笑う。


「それくらいわからんで、よく清明行く言えたもんだわ」
「別にええがな」


げしげしと蹴り合いを繰り返す。


はたから見たら多分、お似合いのカップルだと思う。
周りのだれよりも一緒にいると思う。


でも、なんで鮫島は俺のじゃないの?