朝目が覚めると、目が腫れていた。


多分、昨日泣きつかれたせいだ。
昨日私が泣きやむまで、朝倉君は静かに見守っていてくれた。
きっと、すごく長い時間泣いていたのだろう。
外は十分暗くなっていた。


朝倉君は私を送っていくと言った。
私はそれを拒んだ。けど、朝倉君もそれを拒否した。


『大丈夫。みんな今、宵宮で神社にいるよ』


それに、こんなに可愛い格好して夜道歩いていたら危ないよ、朝倉君は自然な笑顔でそう言った。
意外と紳士的な人だと思った。


それに私は甘えさせてもらうことにした。
確かに、こんな暗い夜道をひとりで歩くのは怖い。