「はーい、そこまで」 突然、俺と鮫島のあいだに男がはいってきた。 「あら、鮫島ちゃん泣いちゃってるよ」 朝倉隼人。 いっつもヘラヘラして、いろんな奴になれなれしい。 それでも、みんなに好かれている奴。 「ちょっと落ち着こうか。鮫島、家に入ってて」 「え、でも…」 「すぐ行くから。ほら早く」 鮫島は軽くうなずいて、小走りで朝倉の家に入った。 そんな簡単に家に入っちゃうもんなの?