嘘とメールと夏休み



「ずっと前からっ、好きだったのに」


ずっと、ずっと…。
鮫島は泣きながら、そう続けた。


俺だって、ずっと好きだったよ。


そう簡単に言えばいいはずなのに、口に出せなかった。
鮫島に向かって伸ばした手をゆっくりおろす。


「けど、自分は飯田さんとよろしくしている人に、そんなこと言われたくない」