嘘とメールと夏休み



「私ね、椎名君に告白されたとき、すごく嬉しかったんだよ?」


俺は黙って鮫島を見た。


「でも、それとほぼ同時に悲しくなった」


鮫島の瞳が潤み始めた。


「これがっ…、これが全部嘘なんだったって思うとっ…」


俺は、今何してるんだ。
好きな子に、こんなことさせて。


「椎名君のこと、好きだったのにっ」