「それ、もしかして浴衣?」 「そうだよ。汚さないでね」 浴衣がはいってる袋に触ろうとした朝倉君をぺしっと叩く。 「んま、着付けされたの椎名より早く見れるからいいけど」 涼しげな水色のタンクトップを着た朝倉君は、いじわるそうな顔をして笑う。 「朝倉君、へらへら笑ってて気持ち悪い」 「うっぜ」 もう一度、脳天を勢いよく押される。 約束の時間まで、あと6時間。