嘘とメールと夏休み



幸せだった記憶を思い出して、にやにやしていたところだった。


「奈穂、あんたパソコンやらないなら、あたしやるわよ」


寝そべっていた俺の目線の先には姉がいた。


「何にやにやしてんの、気持ち悪い。」
「う、うっせー…」
「で、パソコンやるのやらないの?どっち」
「やっ、やるよ!」


急いで起き上がって、姉のそばを通り抜けた。