そんなアイドルがいる状態で、部員たちはいつも以上に部活を張りきっていた。 部活の途中でそろそろ帰るかとなり、部員たちに校庭を出るまで見送られた。 校門を抜け、ふたりで並んで歩いた。 「椎名君、先輩の顔してたね」 「まあな」 「かっこよかったよ」 この人は最近、思ったことをさらりと言う。 「鮫島はモテモテだったじゃん」 「珍しいだけだよー」 「立嶋とかもうメロメロじゃん」 「ははっ、楽しかったよ」 蝉はまだ、ジージーと鳴いている。 太陽もジリジリと照らし続ける。