すると鮫島と目が合った。
『助けて』とでも訴える用な目で。


ああ、可愛い。可愛すぎるぞ。


「おいおい、そんなに人の彼女にたかんなよ。何もでねえぞ」
「名前なんて言うんすか!それだけ教えてください!」
「立嶋しつけえぞ。ん、ほらあいさつしろ」


ぽんっと鮫島の肩を叩いた。


「えっと、3年の鮫島りょうです…」


ぺこり、と一礼。


「うおわああああ!声も可愛い!」


もはやアイドル状態。
もともと超美人だが、そんな目立つタイプではないし超おとなしいから、みんな『初めて見る人』みたいな感じだ。