「―――愛?」
爽君の呼びかけに我に返る。
「あっ……ゴメンっ。」
私は動揺していた。
告白されたことは………何回かあるけれど、全然慣れない。
「愛。」
「はっはい!!」
「俺は今の関係を崩したくて言ったわけじゃないから、いつも通りでいいよ。」
「あ、うん。」
「でも、いつかは告白の結果、聞きたいな。」
「わ……わかりました。」
私は爽君に向かって数回頷いた。
「そのキーホルダー、使ってくれたら嬉しいな。じゃ、明日ね!」
そういって、爽君は私に爽やかな笑顔を見せて、帰っていった。
私はてをふり、爽君に笑顔を見せた。
そして、手の中にあるキーホルダーを、私が選んだキーホルダーを見つめた。

