ズキン。


胸が痛んだ。




涼汰の見たことのない、聞いたことのない愛おしそうな表情と声に胸が痛む。




「そ……そうなんだ。じゃあ、明日ね。」

「おぅ。わりぃな。じゃあ!!」


涼汰が笑顔で手を振ってきた。

私も、笑顔で手を振る。






痛い………。

涼汰のあの笑顔を見ると、胸が痛むの。




さっきまで、彼の笑顔を見るだけで幸せだった。


けれど。




今は違う。
とても苦しい。




自分はこんなにも想っているのに、涼汰が別な人を見ているなんて……。




今の私には





つらすぎた。