優しい愛



だけどその甘い考えは
ある日の朝、山本に変えられた。

痛々しい包帯を巻いた俺は
予想通り噂話を立てられた。



山本が見てる気もするけれど
そんな自意識過剰な考えは捨てて
自分の席に静かに座る。



それから間もなかった。
椅子が倒れる音と共に


「……っめてよ…

……やめてよっっ!」


山本が叫んだ。


驚いた。

一瞬、何に対して怒ったのか
理解が出来なかった俺は

鈍感なのか馬鹿なのか


それほどまでに自分に興味がなかった。


でも……