優しい愛





映画館の前に着くまで

会話は無かった。



だけどそれは

気まずい空気では決して無くて

安心できる時間だった。




映画館を確認した俺は

まずご飯を食べようと山本に提案した。



屋上で話すときに

会話があるときには


必ずと言って良いほど
食べ物の話があるから


必死に映画館の周りにあるお店の中から
なるべくクチコミがよい店を選んだ。


俺も一回行ったことがある店で

家庭的な雰囲気のした優しい店。



高級感は全くないけれど

料理はとても美味いと俺は思う。




まじで美味いから、と言う俺の言葉に

山本は満面の笑みで頷いた。