優しい愛



「…となり?」



滝くんは私の隣を指差す。



「座っていい?」



「あ、いいよ。座って?」



さんきゅ、と呟いた滝くんは
私の隣の椅子に座った。
それから30分、ずっと沈黙だった。

だけど


嫌な沈黙なんかとはかけ離れていて
すごく安心する雰囲気だった。



先に沈黙をやぶったのは
滝くんだった。






「なあ、山本。」