それから純和は、ポツリ、ポツリと
思い溜めていた気持ちをはきだした。
すーママとすーパパに
本当は会いたいこと。
家では泣き出したくなっても
妹に心配をかけたくなくて泣けないこと。
夜、妹が寝てしまったあとの部屋は
両親の思い出が詰まりすぎて
辛すぎること。
バイトなんて
ほんとはやりたくないこと。
これだけじゃない。
たくさんの辛思を聞いた。
気付かなかった私が悪い。
でも…
「ばーか。」
言ってくれなかった純和も悪い。
バカじゃないの、ほんとに。
言ってよ。
もう、寂しいとか、思わせたくない。
なんか、私、考えが純和の彼氏みたい…
「うち住みな。」
抱き合って、泣き顔を合わせ笑いあった。
「梨衣、大好き。」
「あたしも、大好き。」
