「俺、親父がボクシングやってて」 そっから先は早かった。 確か、高橋、だったろうか。 クラスのリーダー的存在の彼が 滝ボクシング協会か!と叫び 噂は一体どこへやら 俺への質問攻めの時間に変わった。 こんな短時間で解決する話なら 最初から話してりゃ良かったんだ。 暫くして 情けない声と共に とすん、と倒れる音がした。 山本……。