「弟みたい…か…私は一度だって……」


自分でも驚くほど、素直な気持ちが口から溢れ出る。


友だちにも、自分にも、この気持ちは嘘だって言い聞かせていたのに。


「この指輪のせいだ…」




そして……




蒼は左手の薬指に……指輪をはめた――