足元にある小石を掴んで大きく振りかぶる。

蒼が投げた小石はきれいな弧を描き、水しぶきとともに川底へと消えた。



「さっすがソフトボール部ぶ・ちょ・お!」


自我自賛してから、またすうっと息を整えて


「ふざけんじゃねえぞおおおお!!!」


大声を張り上げながら、小石を力任せに放り投げた。


さっきよりももっと遠く、緩やかで底の深いポイントに、小石は追いやられた。