「ええ……そうね……そう…」


王女は何度も何度も頷いた。



家族の温かさを感じた蒼と千鶴は心から祝福していたが、美津子はどうもスッキリしない想いを抱えていた。

「リョウくん…」

邪魔して悪いと分かりながらも、どうしても美津子は伝えたいことがあった。

「美津子、騙して悪かったね。兄さんが地球に行ってからどうしても気になってね…美津子のママには少しだけ悪魔の書を使わせてもらった…」

「あのね! みっつんがどんな気持ちで――」

「リョウくんと私、いとこじゃなかったんだ…良かったあ!」