「なっ…何っ!?」

亀裂から光りが漏れ、その隙間が大きくなるにつれて薄暗かった景色が白く照らし出された、




バアアア――ンッッ!!!!!!





ガラスが割れたような音とともに、気を失った蒼が飲み込む前と同じ姿で空に浮かんでいた。


「指輪の使者は気を失っている…力を使えるはずは」





「アレオン国の最後のエルストイを…風の力を使ったのだよ」




フレンの横で悠々しく仁王立ちする、アレオン王の姿があった。