俺様天使とのキスまであと指輪一個分。

「そうだよ…これ以上…争いのために力を使って地球を駄目にしないで」

震える美津子の目には涙が溢れる。

蒼は唇を噛んで悔しさをにじませた。


ここに来た目的は争いではない。

アレオン王との和解。

地球、そしてアレオン国を救うこと。


しかし蒼たちの扱いは…粗末な鉄格子の牢に乱暴に押し込められるという有様なのだ。


「ちづ…大丈夫?」

冷たい石で囲まれた牢の中央に置かれた、簡単な石の椅子に三人は腰掛けた。