俺様天使とのキスまであと指輪一個分。


「ちょこ?」

皿に盛られたスープを手にして、ちょうどアンが蒼の近くにやってきていた。


「私と、ちづと、みっつんと、アンちゃんと、フレン」

「俺はいらない」


ずっと窓のそばで外を監視していたフレンが、口を開いた。


「お腹も空かないの?」

「俺様が地球のお菓子なんて下等なもの食えるか」

「何よアレ。いいにゃん。私らだけで食べよーにゃ」

「じゃ四人分だねー。はい、どうぞ」


小さなアンの手に、これまた小さなチョコの破片が渡された。

アンは恐る恐る口に運んでから、満面の笑みを見せた。